貴志です。
ここ数日、スキーツアーバス転落事故のニュースが大きく報じられています。
事故にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方やそのご家族にお悔やみを申し上げます。
事故につながった要因がいろいろと報道されていますが、建築関係の事故ともつながる話があり、考えさせられます。
価格競争が起こることは資本主義の世の中では仕方ないのかもしれませんが、どのような分野でもそれに従事する人間に過度な負担がかからないための適正な仕事量があるはずで、その実現は適正な報酬を得られているかによるところが大きいものと思われます。
今回、バスツアーの受注に法律によって最低基準額が定められていることを初めて知ったのですが、建築業界では設計の分野でも施工の分野でもそのあたりの法整備は遅れているように思います。
全く同じ仕事がないという意味では、基準を設けにくいのは確かでしょうが…。
過去に世間を騒がせた建築関係の事故も、コスト削減を狙うことから歪みが出たものが多いように感じます。
地震や津波、台風、洪水等は「天災」ですが、そこから被害を拡大してしまった場合、「人災」と断じられるケースもあります。
それらの境界は明瞭ではないかもしれませんが、「人災」を起こさないため、日々の業務体制を大切に考えなければならないと改めて感じています。
貴志 泰正