形式論ノート(2)

具体的に形式というものを挙げる。

<平面形式> ①ワンルーム形式 ②リニア形式 ③分棟形式 ④コートハウス形式 ⑤入れ子形式 <断面形式> ①スキップフロア形式 ②螺旋形式 ③浮遊形式 等がある。

平面形式が建築の枠組みを決定するものなら、断面形式は空間の関係性を創出する。

形式の種類はこれ以上考えられるし、一つの建築の中に形式が混在し、変形して存在する場合もある。

 

建築の形式(Architectural Form)について理解を深めるために以下の文章を引用する。Form(形)について書かれた部分である。

―建築は「形」の問題について自らの特権を主張している。それは建築というものがわれわれのまわりの物理的な対象と空間とを物理的に形作ることにあったからである。-

この主張によってわれわれは、西洋思想における建築の意義全体の土台となる「形」の核心へと直行できる。

「形」には両義性が内在する。一方では「形状」を意味し、他方で「考え」や「本質」を意味しているという両義性である。-

「言葉と建築」 エイドリアン・フォーティー著

 

貴志 雅樹

※「形式論ノート」は貴志雅樹が生前自身のブログに綴ったものです。故人を偲ぶ会を前に事務所のブログへも掲載させていただきます。

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