貴志雅樹の長男の貴志泰正(たいせい)です。
改めまして、貴志雅樹の葬儀に参列くださいました皆様、弔電やお手紙、メールをお送りくださいました皆様、誠に有難うございました。
心より感謝申し上げます。
今まで故人の病気のことには一切触れていなかったブログが急にしんみりとした話題ばかりになってしまい、早く日常に戻っていかなければと思いつつ、今しばらくお付き合い願えましたら幸いです。
さて、葬儀の式場の願正寺は今から10年余り前に弊社の設計で改築を行ったお寺です。
大阪の事務所の関係の方々、教員をさせていただいた富山の大学関係の方々、他にも多数の方にお越しいただけるであろうことが予測されながら、皆様に同時にお入りいただけない会場を選定してしまいましたことを改めて御詫び申し上げます。
ただ、全ての建築家が自身の設計した建築で葬儀を行えるかと考えたとき、幸いにもそれが可能な恵まれた立場であるのならそれを実現させたいと考えました。
また、息子と弟子という2つの立場から貴志雅樹の生涯を考えたとき、父を「建築家」として送りたいと強く思いました。
その私のわがままに現スタッフだけでなく、多数の事務所OB・OGが応えてくれました。
壁面と外縁にこれまでに設計した建築の写真、原図、ドローイング等を並べ、まさに自身の建築のなかで旅立ってもらおうと考えました。
お越しいただいた皆様の目にどのように映ったかは自信のないところですが、個人的には少なくとも師匠に恥をかかさずに済んだのかなとは思っております。
そして、このような会場作りができましたのは、これまでに多数の方が設計を依頼してくださり、工事に携わってくださり、建築を教えてくださり、切磋琢磨してくださったからこそです。
そのことに、改めまして御礼申し上げます。
本当に有難うございました。
貴志 泰正