形式論ノート(10)

江戸末期の古民家を再生した。大和棟を持つ住宅である。明治、昭和と増築されていたが初期の姿に減築し、元の形式に戻した。内部は土間と板間で構成し、間仕切りの建具は取りはらい、4畳半の畳だけを象徴的に板間に配し茶室とした。 大きな屋根の下に一続きの空間があるのだが、大和棟という形式のもとに自由な空間を獲得した例である。

 

貴志 雅樹

※「形式論ノート」は貴志雅樹が生前自身のブログに綴ったものです。故人を偲ぶ会を前に事務所のブログへも掲載させていただきます。

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